笑える失敗談エピソード集

カレーはできたけど… まさかのご飯炊き忘れ事件

Tags: 自炊, 料理の失敗, 一人暮らし, 大学生活, 失敗談

初めての自炊、意気揚々と

大学生になり、一人暮らしを始めて少し経った頃、そろそろ自炊にも挑戦してみようと思いました。実家ではほとんど料理をしたことがなかったのですが、YouTubeなどで見かける「簡単一人暮らしレシピ」に影響され、私もおいしい料理を作ってみたいという気持ちが大きくなっていたんです。

最初のメニューは、やっぱりカレーライスだろうと思いました。材料も揃えやすいし、手順も比較的シンプルに見えたからです。スーパーでカレールーや野菜、お肉を買い込み、レシピサイトを見ながら準備を進めました。

完璧なはずだった調理過程

玉ねぎを炒めて、お肉と他の野菜を加えて、水を加えて煮込む。そしてカレールーを割り入れて溶かす。一つ一つの工程をレシピ通りに進め、キッチンにはだんだんと美味しそうなカレーの香りが漂ってきました。煮込み時間もしっかり守り、味見をしてみると、これが自分で言うのもなんですが、なかなか上手くできていると感じました。

あとは、ご飯を炊くだけです。カレーを作る前に、お米を研いで炊飯器にセットしておくのは、料理動画でもよく見る段取りでした。私もその通りに、カレーを煮込んでいる間にきちんとお米を研ぎ、水加減も計って炊飯器の内釜をセットしました。よし、これで準備万端、カレーができたらアツアツのご飯と一緒に食べられる、と確信していました。

衝撃の瞬間

カレーがちょうど良いとろみになり、火を止めて完成です。大きな鍋いっぱいのカレーを見て、一人で達成感に浸りました。さあ、ご飯をよそって盛り付けよう、と炊飯器に向かいました。

炊飯器のフタを開けようとしたその時、ふと気づいたんです。

炊飯器の電源ランプが、ついていないのです。

一瞬、何が起こったのか理解できませんでした。何度か炊飯器の周りを見て、コンセントが抜けているわけでもない。でも、パネルは真っ暗なままです。恐る恐るフタを開けてみると、そこには水に浸かったままの、研いだお米が静かに収まっていました。炊けるどころか、スイッチすら押されていなかったのです。

カレーを作るのに夢中で、お米をセットした後に「炊飯」ボタンを押すという、一番肝心な操作を完全に忘れていたことに気づきました。

一人で思わず笑ってしまいました

目の前には、湯気を立てる美味しいカレーが鍋いっぱいにあります。そして、炊飯器の中には、研いだだけで全く炊けていない生米。そのあまりの状況に、最初は「え…嘘でしょ…」と固まってしまったのですが、だんだんとおかしくなってきて、一人なのに声を出して笑ってしまいました。

結局、その日は冷凍してあったご飯を温めて、無事(?)カレーを食べることができました。お米を炊き始める時間から逆算してカレーを作り始めるべきだった、あるいはカレーが完成する直前に炊飯器のスイッチを確認すべきだった、と学びました。

この日以来、何かを準備する時には、最後まで気を抜かずに最終確認をする大切さを痛感しています。特に炊飯器の「炊飯」ボタンは、押したかどうか二度見するようになりました。