急いでる時に限って… ICカードの残高が足りなかった話
焦っていた朝の出来事
いつものように大学へ向かうため、駅の改札に急いでいました。その日は少し寝坊してしまい、出発時間がいつもより遅れてしまったのです。電車に乗り遅れるわけにはいかないと、駅構内を小走りで進んでいました。
改札が見えてきて、バッグから交通系ICカードを取り出しました。普段なら改札を通る前に残高を確認したり、チャージしておいたりするのですが、この日はもう時間がなくて、とにかくタッチすれば大丈夫だろうと深く考えずにピッとカードをかざしました。
まさかの「ピピー!」
「ピピー!」
聞き慣れない、しかもかなり大きめのエラー音が響き渡りました。改札の表示画面には「残高不足」の文字。一瞬、何が起きたのか分かりませんでした。頭の中が真っ白になり、固まってしまいました。
後ろを見ると、当然ながら人が並んでいます。皆さん、怪訝な顔でこちらを見ています。さらに焦って、もう一度カードをかざしてみましたが、結果は同じ。後ろからの視線が突き刺さるように感じて、顔から火が出るかと思いました。
慌ててチャージ機へ
どうしようとパニックになりながら、とりあえず邪魔にならないように改札の脇によけました。バッグをごそごそと探って財布を取り出しますが、急いでいたためか、お札は入っているものの、チャージにちょうどいい小銭が見当たりません。
仕方なく、近くにいた駅員さんに「すみません、残高が足りなくて…」と声をかけました。駅員さんは慣れた様子で対応してくださり、近くのチャージ機を使うように案内してくれました。
チャージ機に向かう間も、後ろで待たせてしまった人たちに申し訳ない気持ちでいっぱいでした。急いでいるのに、さらに時間がかかってしまい、心の中で自分自身にため息をつきました。
その日以来の習慣
無事にチャージを終え、再び改札を通ることができましたが、電車に乗れたのはぎりぎりでした。あの時の改札で固まってしまった自分と、後ろの人の視線は忘れられません。
この失敗以来、駅に着いたらまずICカードの残高を確認する習慣がつきました。少しの手間を惜しんだばかりに、あんなに恥ずかしい思いをするなんて。皆さんも、急いでいる時こそ、一度立ち止まって確認することが大切だと感じた出来事でした。同じような経験をした方もいらっしゃるのではないでしょうか。