「え、そこに?」家の中でスマホが迷子になったまさかの場所
いつもの光景が一変、スマホがない
大学の授業が終わり、家でちょっと休憩しようとソファに座った時のことです。いつもなら自然と手に取っているはずのスマートフォンが見当たりません。さっきまで使っていた気がするのに、どこにも見当たらないのです。
家中を右往左往、募る焦燥感
最初は「あれ?」くらいの軽い気持ちで、近くを探し始めました。ソファの下、テーブルの上、ポケットの中。しかしどこにもありません。だんだん焦ってきて、少し前にいた部屋、キッチン、洗面所と、行動経路を辿るように探し回りました。まさか外で落とした?いや、部屋に入ってから使ったはず…と記憶をたどりながら、家中を何度も行ったり来たりしました。心臓がバクバクしてきて、「どうしよう、連絡が取れない」「データが消えたら…」など、悪いことばかりが頭をよぎります。見つからないたびにため息が出て、どんどん暗い気持ちになっていきました。
まさかの場所からひょっこり
もう一度最初から丁寧に探そう、と思い立ち、手に取ったのが、数日前に少しだけ読んだまま放置していた分厚い小説でした。カバーも外さずに、そのままテーブルの上に置いてあったものです。その本を手に取り、パラパラとページをめくってみたその時です。
なんと、本のちょうど真ん中あたり、しおり代わりに挟んでいたページの間から、私のスマートフォンがひょっこり顔を出したのです。
どうして、こんなところに。
確かに少し前、本を読みながらスマホをいじっていた記憶はあります。でも、まさか本のページに挟んでそのまま忘れるなんて、自分でも信じられませんでした。本の厚みがそれなりにあったため、スマホが挟まっていることにも全く気づかなかったのです。
安堵と呆れと
見つかった瞬間は、嬉しさよりも先に「ええっ!?」という驚きと、こんなドジをした自分への呆れが込み上げてきました。あんなに焦って家じゅうを探し回ったのに、まさかこんな身近で、しかもあり得ない場所に隠れていたとは。探し物が見つかった時の「なんだ、こんなところに」という気持ちと、今回の「なんでここに!」という衝撃は全く違いました。
その日以来、何かを一時的に置くときでも、「あとで必ず元の場所に戻す」「変な場所に置かない」と心に決めるようになりました。でも、きっとまた同じようなドジをするのだろうな、とも思っています。